「金儲けのうまい人は、無一文になっても自分自身という財産を持っている。」
(アラン / 哲学者)
英語も十分に話せないまま、アメリカへ渡る。
最初の2〜3カ月は、中古車で寝泊まり。
その後、空手道場を開くものの、不況によって生徒は激減します。
家計は火の車。
クリスマスプレゼントのお返しさえ買えない。
そんな窮地から始まったのが、のちに世界へ広がるヨシダソースでした。
もちろん、ソースを作った瞬間に成功したわけではありません。
事業では4回も破産寸前まで追い込まれています。
吉田潤喜が無一文から億万長者になれた理由は、運よくソースが当たったからではない。
その人生には、成功まで何度も繰り返してきた7つの法則がありました。
第1の法則|エネルギー
まず、自分の中に熱を持つ
お金がない。
実績もない。
人脈もない。
そんなとき、最初から使える資源があります。
自分の中にある感情です。
吉田潤喜は、幼少期の差別や片目を失った経験から生まれた悔しさを、自分を壊す怒りではなく、前へ進むエネルギーへ変えました。
夢は口に出す。
紙へ書く。
決断したら、まず動く。
借金を返さなければならなくなったときも、「借金を返す」と悩み続けるのではなく、必要な販売本数を紙へ書き、目に見える場所へ貼りました。
その姿を見た周囲まで動き、目標として掲げた販売本数を達成しています。
無一文の人が最初に用意するのは、大金ではない。
自分を動かすネツリョウです。
第2の法則|パッション
デキない理由より、デキる方法を探す
情熱とは、声が大きいことではありません。
「何とかして実現する。」
と、方法を探し続けることです。
航空貨物事業で、NIKEから荷物を3日以内に韓国へ届けてほしいと頼まれたとき、専門家からは不可能だと言われました。
そこで吉田潤喜が求めたのは、デキない理由ではありません。
荷物を届ける方法です。
最終的には、会社の社長自身が飛行機へ乗り、三つの箱を手で運びました。
プロらしい方法かどうかではなく、約束した期限までに届けることを優先したのです。 無一文から億万長者となりアメリカンドリームをかなえたヨシダ…
経験がない。
前例もない。
それでも、目的はハッキリしている。
そんなときは、専門家より素人の方が、常識の外にある答えを見つけることがあります。
方法がないのではない。
今までの方法ではデキないだけです。
第3の法則|チャンス
目の前の小さな反応を見逃さない
ヨシダソースは、最初から世界へ売る商品として開発されたわけではありません。
お金がなく、プレゼントのお返しに困った吉田潤喜が、母親のレシピをもとにソースを作り、空手道場の生徒へ配ったことから始まります。
すると、生徒から、
「お金を払うから、また作ってほしい。」
と言われました。
何度か作ると、リピートする人まで現れます。
ここで吉田潤喜は、
「ただのクリスマスプレゼントだから。」
と終わらせませんでした。
これは商売になるかもしれない。
と、その反応をチャンスとして受け取ったのです。
大きなチャンスは、最初から大きな顔では現れません。
目の前の一人が喜んだ。
もう一度欲しいと言った。
お金を払ってくれた。
そんな小さな反応として現れます。
億万長者への最初の一歩は、億円の売上ではありません。
最初のリピートです。
第4の法則|アトラクション
先に動き、人を巻き込む
一人でバスを動かさなければならない。
そんなとき、計画を完璧にするまで考え続けるのではなく、まず運転席へ座ってエンジンをかける。
ガソリンが切れたら、降りて後ろから押す。
最初は笑っていた人も、必死に押し続ける姿を見て、やがて一緒に押し始める。
吉田潤喜は、この状態を、人を巻き込む力として語っています。
ヨシダソースの実演販売でも同じでした。
テンガロンハットに着物、下駄という目立つ姿で店頭へ立ち、自分で料理を作り、試食を勧める。
ソースだけを置いて待つのではなく、自分自身が広告塔になったのです。
お客様は、商品だけを見ていたのではありません。
必死になって売る吉田潤喜の姿を見ていました。
人を巻き込みたいなら、
「手伝ってください。」
とお願いする前に、自分が動く。
人は、立派な計画より、本気で動いている人へ巻き込まれます。
第5の法則|成長
自分一人で全部やろうとしない
事業が大きくなれば、自分一人の力には限界がきます。
吉田潤喜も、最初は細かな仕事まで自分で管理していました。
ところが、それでは会社は本人以上に大きくなれません。
人へ任せる。
自分の弱点を認める。
自分とは正反対の力を持つ人と組む。
営業が得意なら、数字に強い人を入れる。
勢いで進むなら、冷静にブレーキを踏める人を隣へ置く。
成長とは、自分の得意をさらに酷使することではありません。
自分に足りない力を認め、他人の力を借りられるようになることです。
また、失敗そのものは許しても、失敗を隠すことは許さない。
失敗を責めれば、誰も挑戦しなくなる。
隠蔽を許せば、会社そのものが壊れる。
この境界も、事業を成長させるためには必要です。
第6の法則|恩返し
受け取ったものを、次へ返す
吉田潤喜の人生には、何度も救われた経験があります。
娘の命を救ってくれた病院。
会社が倒産寸前になったとき、全財産に近い小切手を差し出してくれた義父。
苦しいときに力を貸してくれた家族や仲間。
助けてもらった経験が、
「いつか必ず、この恩を返したい。」
という、消えないエネルギーになりました。
恩返しとは、同じ金額を返せば終わるものではありません。
受け取った恩を、別の人へ渡していく。
社員へ返す。
家族へ返す。
社会へ返す。
会社は利益を創らなければ続きません。
そして創った利益を、社員や社会へ還元する。
そこまで回って、ビジネスは自分だけの成功ではなくなります。
第7の法則|成功
成功の採点表を、自分で持つ
年収。
売上。
会社の規模。
資産額。
それらは、分かりやすい成功の数字です。
ただ、吉田潤喜が最後に置いている成功の基準は、数字ではありません。
自分が置かれている状況や、歩いてきた人生に、どれだけ満足しているか。
基準は他人ではなく、自分です。
巨大な夢だけを掲げるのではなく、今日やることを決める。
今日の仕事に全力で取り組む。
今日の手応えを得る。
その積み重ねが、次のステージへ連れていく。
そして仕事を、苦役ではなく、夢中になれるゲームとして捉える。
泣き、笑い、失敗し、また挑戦する。
その人生を最後に振り返ったとき、
「オモロイ人生だった。」
と思えるか。
それが、吉田潤喜にとっての成功です。
無一文から億万長者になる方法は、一発逆転の裏技ではありません。
自分の中に熱を持つ。
情熱を行動へ変える。
目の前のチャンスをつかむ。
本気で動き、人を巻き込む。
弱点を認め、成長を続ける。
受け取った恩を次へ返す。
そして、自分にとっての成功を生きる。
この7つは、別々のテクニックではありません。
一人の人間が、価値を創り、人とつながり、事業を大きくしていく順番です。
吉田潤喜は、最初からお金も、人脈も、売れる商品も持っていたわけではありません。
持っていたのは、
このままでは終わらないという熱と、
目の前の一歩を動かす行動力でした。
無一文とは、お金がない状態です。
ミライまでない状態ではありません。
最初から、七つすべてを持つ必要はない。
まず必要なのは、
自分の中にあるネツリョウを、最初の一歩へ変えることです。
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